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2025年度高校入学式 高校校長 式辞

 本日は皆さんを祝福するかのごとく晴れ渡った空模様となり、満開の桜が皆さんを迎えました。新入生の皆さん、須磨学園へのご入学、誠におめでとうございます。教職員一同、心より皆さんを歓迎します。

 保護者の皆様、ご子息・ご息女のご入学、誠におめでとうございます。心よりお慶び申し上げます。今後の須磨学園の教育活動におきまして、皆様から多大なるご理解・ご支援を賜りますことを、この場をお借りいたしまして、切にお願い申し上げます。

 さて義務教育を終えて、これから新たにこの丘の上で、晴れて高校生活をスタートさせる新入生の皆さん、皆さんにはぜひ活き活きと学園生活を送ってくれることを期待します。

 突然ですが、自動車やバイクの製造で有名なホンダという企業の創業者である本田宗一郎という人をご存じでしょうか?この方がインタビューで語った言葉がすごく印象に残っているので初めにお伝えします。
その内容は…(久しぶりに現場の様子を見に来られた本田氏へのインタビューにおいて…)
・インタビュアー:「久しぶりに現場を見られてどうでしたか?」
・本田氏:「若者がやっていることが、さっぱり分からんなぁ」
・インタビュアー:「社長の本田さんでも分からないことがあるんですか?」
・本田氏:「現場の若いモンが、私みたいな年寄りに分かるようなことをやっててもらったら困るよ。分からないのが嬉しくてたまらないんだ」
と言われたのです。若者はこうでなくては…ということですね。

 皆さんも、これからこの丘の上でたくさんの先生方から多くの大切なことを学んでいくことになります。しかし我々の想定内だけにとどまることなく、ぜひ我々の想像を超えてください。活き活きと従来の枠から飛び出すような成長や活躍を心から期待しています。

 ではここで皆さんが活き活きとそのような学園生活を送るために求められる心がけとして、私から期待を込めて3つの言葉を贈ります。

 1つ目は、ノーベル平和賞受賞者のマザー・テレサの言葉です。それは、『導いてくれる人を待っていてはいけません。あなたが人々を導いていくのです』という言葉です。
 私はこの言葉は、とにかくリーダーになりなさい、ということではなく、自分の人生の主役である自分自身の「主体性」を育みなさいというメッセージだと感じています。先日のオリエンテーションでもお伝えした通りです。大切な自分のあり方について、自分の行動について、自分の進む道について、誰かに考えてもらったり周りに流されたりするのではなくて、自分で主体的に考えて、判断して、時には苦しみ、時には失敗し、それでも自分で考えて、向き合って、乗り越えていってほしいと思います。

 2つ目は、「種の起源」などの著書で有名な自然科学者のチャールズ・ダーウィンの言葉です。それは、『最も強い者が生き残るのではなく、最も賢い者が生き延びるのでもない。唯一生き残るのは“変化できる者”である』という言葉です。
 いつの時代にも、何事にも通ずる普遍的な言葉ですね。要は、変化のないところに成長はない、ということだと思います。「多様性」という言葉をよく耳にしますが、多様性というのは「様々な価値観を柔軟に“受け入れる”」というだけではなく、「様々な価値観に合わせて自分を柔軟に“変える”ことができる」という意味でも大切なのだと思います。そして、柔軟に変わろうとする者こそが、その対極にある「変えてはいけないもの」という大切な価値を見出すのかもしれません。

 3つ目は、毎年入学生の皆さんに伝えるのですが、『清く・正しく・たくましく』という言葉です。この言葉は、須磨学園の建学の精神であり、私が個人的にすごく好きな言葉です。皆さんには須磨学園生としての誇りを持って、清く・正しく・たくましく成長してくれることを期待しています。
 他者への思いやりや感謝の心、そして素直に感動する心をしっかりと育んでください。自らの「心」の持ち方、「心」のあり方はもちろん、他者の心に対して、常に気を配ることができるような「清く」生きる人であってほしいと願います。
 またあらゆる場面において、自身のあるべき姿、正しい姿勢とはいかなるものであるのかについて、真摯に向き合って考えてください。自らが物事にどのような姿勢で臨むべきか、それぞれの場面においていかなる言動をするべきか、ということについてしっかりと考える習慣を育み、常に「正しく」生きる人であってほしいと思います。

 そしてこれから皆さんは幾多の勝負に挑むことになりますが、挑むと決めたならば、どんなに厳しい状況であっても「勝つ」ためにどうあるべきか、何ができるかを徹底的に追求してください。そのような強い信念で勝負に挑んだ者こそが、勝ち負けという概念を超えた本当の「価値」を見出すことができるのだと確信しています。ぜひ「たくましく」生きていきましょう。

 須磨学園の玄関横には、建学の精神『清く・正しく・たくましく』という言葉が刻まれた校祖の像があります。須磨学園が創立100周年を迎えた2022年の記念事業の一環として、現在の場所に移設されました。ぜひ今日の帰りにその言葉を目と心に焼きつけて、今日の門出の日の思いを胸に刻んでおいてほしいと思います。私たちは、将来皆さんが、清く・正しく・たくましい人として、「なりたい自分」になって、社会や世界で大いに躍動する日を楽しみに、この高校生活においてその礎をつくることができるよう、様々な機会を通して、全力で皆さんを支えていくことをここに誓います。それでは3年間どうぞよろしくお願いします。

 以上私からの式辞とさせていただきます。

2025年4月5日 高校校長  堀井 雅幸